家族信託は、自分の財産を信頼できるご家族などに管理してもらうための制度です。
本来の所有者で、その管理を託す人のことを委託者。管理を任される方を受託者といいました。
①例えば現金を信託した場合、信託財産である現金で不動産を購入した場合。
現金が購入した不動産になった訳ですから、購入した不動産は当然、信託財産になります。
②また、不動産が信託財産だったけど、売却した場合。こちらも、売って取得した現金は当然信託財産になります。
形を変えても、信託財産は継続します。
登記の観点からみると、
①の場合は不動産は買主のものになるので、信託財産から外れます。(普通の移転)
移転に関しては、受託者と買主の共同申請
信託に関しては、受託者が信託の終了の単独申請 となります。
「目的 所有権移転及び信託登記抹消
原因 年月日売買
権利者 買主
義務者 (信託登記申請人)受託者
登録免許税 移転分1000分の20(土地),1000分の15(建物)
抹消分 1筆につき1000円 」
②こちらも移転については普通の売買です。
そして、買った途端に信託財産になるので、信託の登記もします。
「目的 所有権移転及び信託財産の処分による信託
原因 年月日売買
権利者 (信託登記申請人)受託者
義務者 売主
登録免許税 移転分 普通の移転(1000分の15or1000分の20)
信託分 開始時と一緒
(土地1000分の3,建物1000分の4) 」
組成の時は移転分はいりませんでした。便宜上、名義は受託者になりますが、実質移転していないからです。ですが、②この場合は移転にも登録免許税がかかります。普通の売買です。
また、信託にまつわる登記では、所有権の登記と、信託の登記の2つの要素を同時にする訳ですが、移転は売主買主の共同申請なのに対して、信託は受託者の単独申請となります。
なので、①でも②でも権利者もしくは義務者の欄に(信託登記申請人)と書く訳です。信託登記については単独で申請人だということを示すためです。
自分のは食べ終わったお姉ちゃんが、妹のをねらっています。
で、無事もらえました!