差押が入った物件の登記。。

例によって昨日の続きです。

不動産の謄本に差押が入っているということは、このまま何もしないと「強制執行」になります。
いわゆる「競売」ですね。
競売では、売買による取引に比べて、随分安く売却されてしまうことが多いです。
勝手に売却されてしまうので、売主の決定権や意思が反映されません。

したがって、競売になる可能性がある場合、急いで売却しようとします。
「競売」よりは、多少値下げしてでも売買により売却した方が高く売れると思います。

売買により受け取る売買代金で、債務が返済できるのであれば問題ありません。
中には不動産を売却したとしても、債務全額を返済できない場合があります。
これが「オーバーローン」です。(不動産売って得られる売買代金<借金額

オーバーローンの場合、売却してもなお、借金は残ります。
ですが、銀行としても、全部は回収できなくても、競売になる位なら、売買で一部でも返済してもらった方が痛みが少ない可能性があるので、、交渉に応じて売買を認めてくれることがあります。

これが「任意売却」です。

「任意売却」による売買は、通常の不動産売買と同様に、「契約→決済」という流れで、手続きが進みます。一点を除いて。

それは、「差押」登記の抹消です。
行政による差押か、銀行などローン会社による差押かで少し違います。

*【銀行などのローン会社が差押した場合】
ローン会社が裁判所に競売の取り下げをします。ですが、ローン会社は行かず、実際には、決済の後司法書士が、預かった取下書を裁判所に出しに行きます。

その後裁判所が法務局へ登記を委託します。(これを「嘱託登記」と言います。)
登録免許税は抹消登記と同じく、1筆1000円です。
司法書士が取下書を裁判所に出す際、登録免許税分の印紙をお渡しします。

*【行政の差押だった場合】
差押抹消嘱託書を預かり、これを法務局に出します。
行政が抹消する場合は、登録免許税は非課税です。この場合、司法書士は裁判所に行く必要はありません。

不動産売買では、売買代金を支払う銀行に、売主、買主、仲介様、関係者様が集合して、書類の確認や送金などを行いますが、解散した後、司法書士は方々に移動して、こんな感じで手続きを行います。

差押の場合は、裁判所への手続きが一つ追加されます。

その代わりといってはなんですが、通常抵当権の抹消銀行は、決済の場まで来ることはなく、司法書士が書類を預かりに銀行まで行きますが、任意売却の場合は、銀行が決済に同席してくれることが多いです。助かります(笑)あっちこっち行くの、結構大変なんですよ~。

チューリップは、ふるさと新潟市が日本一の出荷量を誇る花。どんなふうに増えるかご存じですか?球根の「りんぺん」の中から、来年の球根ができます。その球根は、めしべが受粉した時にできる種を土に植えて、毎年植え替えながら育て、5~6年目でようやく、花をつけるようになります!
新潟の春は関東より遅いですけど、シンボル萬代橋の歩道の部分にプランターで飾られるのと、一面のチューリップ畑が、感動なんですよ。今年は行けるでしょうか?





2 comments

  1. 岩間 修司 says:

    不動産仲介業者時代は、任売の仲介をやってました。通常の抵当権抹消は、司法書士の先生が、銀行にいかないといけないのね。。

    新潟市がチューリップ日本一とは、知りませんでした!

    • 小林 恭子 says:

      修ちゃん。任売やってたのね。
      はい。新潟の戸籍とか住民票は、チューリップ柄です!

コメントを残す