昨日までのお話のように、生前に今後の計画をバッチリ立てて遺言書まできちんと作ったとします。親が子供のことで、一番心配なのは、「後見人もしくは信託の受託者が、本当に子供を守ってくれるのか」ということではないでしょうか。
実際、後見人として指定した方の、その時の状況は分かりません。もしかしたら、お人柄は信頼できても、その時ものすごく金銭的に余裕がないかもしれません。余裕がない時に、他人のお金とは言え自由に使う権限を持ったら心配です。
未成年後見の場合、今ものすごく親身になってくれる個人の方より、業として引き受けてくれる法人の方の方がいいのではないか?と思ったのはその為です。
もし、後見で親族が選ばれた場合、不正を防止する為に設けられたのが「後見制度支援信託」です。成年後見の申し立てがあった際に、預貯金などの流動資産が高額(東京だと500万円以上)だと、家庭裁判所からこの制度の利用の検討を促されます。
この制度では現金を信託銀行に預け、後見人であっても自由に引き出すことはできません。(生活費の定額送金は可能)多額の支出などについては、家庭裁判所の指示により引き出しが可能になります。
このような形で、被後見人の財産が後見人によって不正に低減されるリスクを事前に防ぎます。この制度は成年後見か未成年後見において適用されますが、本人=被後見人が物言えないので、より制度をきちんと整えておく必要があるのです。
ちなみに、、後見は家庭裁判所の監督下にあると言っても、案件が多く家庭裁判所の監督が十分とはいえません。不正が発覚するのも、事後的なことが多いので、少なくとも、後見人の権限をかなり限定するのが有効だと思います。
以上、後見制度を補うための信託でした!
私が子供の頃大好きだったアイロンビーズが、いつの間にかできるようになりました。イルカさんの目のところが、ちゃんと黒いビーズだったことに感動しました。