遺言は、一回書いても安心できないと言われることがあります。
なぜなら撤回が可能(民法1022条)だからです。撤回していないとしても、遺言と抵触する内容の行為を後からした場合、撤回したものとみなされます。(民法1023条)
遺言者Xの判断能力が衰えてきた時に相続人に唆されて不必要な贈与や売買を行ってしまったような場合、遺言が撤回されたものとみなされ、当初の遺言の目的が達成されません。
信託でも、委託者(遺言で言えば遺言者)が「受益者の変更」や「信託の変更」を行うことが可能です。※
ただし信託法には「信託行為に別段の定めがある時は、その定めるところによる。」という定めがあります。
信託の変更に委託者以外の第三者の関与が必要とする条件を信託契約に盛り込むことが可能です。
こうすることにより、少し判断能力が衰えた段階で、せっかく行った相続対策を台無しにするリスクを回避できます。
この条項は撤回不能になることで、より安心感を得られる一方、委託者ないし受益者の権利を制限するものにもなります。両方の側面があることも事実ですので、慎重にご判断ください。
※受益者の変更:信託法第90。条委託者は受益者を変更する権利を有する。
信託の変更 :信託法第149条。委託者と受益者は、信託行為に別段の定めがある場合を除き、受託者の利益を害しないことが明らかなときは、受託者への意思表示により信託を変更することができる。
【委託者のみが撤回することを不可能とする条項の記載例】
(信託の変更等)
・本信託においては、信託法第90条第1項の定めにかかわらず、委託者は信託監督人の同意がない限り受益者の変更をすることができない。
・本信託においては、信託法第149条3項の定めにかかわらず、委託者及び受益者は信託監督人の同意がない限り信託の変更をすることができない。
信託の終了についても同様のことが言えます。
信託の終了:信託法第164条。委託者及び受益者はいつでもその合意により、信託を終了することができる。
→委託者と受益者が同一であるケースも多いことから実質委託者が終了させてしまうことができます。
【委託者のみで終了できることを回避するための条項】
・本信託においては、信託法164条1項の定めにかかわらず、委託者及び受益者は信託監督人の同意がない限り信託を終了させることができない。
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