株式会社を設立する際、設立手続きにかかわる人のことを発起人(ほっきにん)といいます。
発起人は設立手続きにかかわるので、設立時に出資をし、会社の株式を取得します。
ところが、会社の設立手続きを主体的にやらない人が出資をする場合もあります。これが「募集設立」。
それに対して発起人だけが出資する場合は「発起設立」です。
設立した後も、会社経営の遂行主体ではない人が株主となることは良くありますよね。
出資だけする人も居ます。
設立時点から、そのような立場の人がいる訳です。
設立手続きでは「発起設立」か「募集設立」かで、手続きの流れが変わってきます。
最初は、小規模の会社で設立することが多いですから、「発起設立」で発起人=出資者=会社の役員。全部ひとり。またはその家族。親しい友人数名。といったケースがほとんどです。
ところが、あえて募集設立にする場合はどういう場合でしょうか?これを選択する場合で大きな理由を2点あげます。
①株式会社の設立時に発起人の責任を負わせたくない出資者がいる。
→発起人が主体的に設立手続きをする訳ですから、その過程で発生した損害賠償や支払い責任など、発起人には責任が伴います。出資はしたいけど、あとはお任せといった方がいる場合に向いていると言えるでしょう。
②創立総会における柔軟な定款変更の手続きをしたい時
→設立手続きをする際、まず初めにその会社のルールブックである定款(ていかん)を作ります。そして、公証役場のチェックをうけ、認証してもらいます。認証を受けた定款は、発起設立では2つの項目以外の変更については、原則変更できません。(会社法30条2項)たとえ発起人全員の同意で、変更したとしても、再度公証人の認証を受ける必要があります。そうでないと設立は認められません。(設立登記を入れる際に、公証人の認証文を付けた定款を添付しないと登記は通りません。)
ところが、発起設立では、定款作成→認証後に出資者が会社の内容を決議する「創立総会」という会議があり、そこで参加者の決議により、認証を受けた後の定款であっても変更が可能です(会社法96条)。そして、その場合に再度公証役場の認証を受ける必要もありません。
一度作成し、認証を受けた後での定款変更のハードルが全く違います。
発起設立は、部外者が入ってこない訳なので、ある程度内容を明確にかためておくことがトラブルや紛争の防止になると考えられているからです。
募集設立は、定款作成後に、出資者会議で設立にかかわらない出資者も議決権をもって話し合いをするため、違った意見が出た場合に発起設立より柔軟に対応ができるようになっています。
今の季節にぴったりな、ほっこりのアートです。外は寒いけど、気持ちがあたたかくなるような、毎日そんな気持ちで過ごしたいですね。鳥さんが赤い帽子をかぶっていて、本当にかわいいんです。一日何度立つか分からない複合機利用の際に、癒されて幸せな気分になります。プチ事務所紹介のコーナーでした。