「先のことを見据える」
「先の自分に投資する」
そういうことを考えるようになった方、多いのではないでしょうか。
日々お忙しい方は、なかなか余裕が無かったと思いますが、この機会に、明確に先のことを考える時間は本当に大切な時間だと思います。
将来のことは誰にも分からないけれど、備えがあったから、ぎりぎりのところで救われるということもあります。
私は若い頃、旅行会社の社員でした。いつも仕事で色んな場所に行けて、美味しいものを食べて、週末は2日間まるまるお休みで、給料は全部自分の為に使えるという、今思うと夢のような素晴らしい環境にいたと思います。
ところが、毎日とってもハッピーで楽しかったのに、何故かザワザワと言いようもない不安な気持ちが常にあったのを覚えています。
何度か地震や自然災害で、苦労して集客したツアーのキャンセルがあり、自分の力の及ばない状況に漠然と不安があったのかもしれません。
会社の一員であり、自分の力で生きていける自信が無かったからかもしれません。
このままでいいのか、ってずっと思っていました。
司法書士の資格に出会った時、法律も司法書士業務も全く知らない状態でした。でも、人生を変える程の資格というものに挑戦してみたかった。自分を追い詰めて、合格をしてみたかったのです。
合格した後、司法書士で良かったと強く思ったのは(お客様のためでなく、自分の為にという意味で)、離婚した時現実に資格が私を救ってくれたからです。
司法書士で良かったと本当に思いました。
そして、もう一つ、見えない財産として、どんなに苦しくても、頑張って成し遂げた経験が私の支えになっていることです。
その後、大変な時、あの時できたからという想いで乗り越えられる糧となりました。
試験の5年間、私は勉強以外、思い出が全くないくらい、空白の5年間でした。でも、その時間は無駄ではなく、将来の私を救ってくれていると思います。
将来の為に、何をしていいか分からない方もいらっしゃると思いますが、何となくいいと思ったこと、整えたいことに順次取り組まれるのはいかがでしょうか。
過去の自分が助けてくれること、あると思います。
目先のことだけでなく、先のことを考える機会を与えられているのだと思っています。
そして、また無理やり本業の話題に結び付けますが、この状況で時間ができたから、今まで放っておいた手続きに取り組まれる方が現実にかなりいらっしゃいました。
事由が発生しているのに、すぐにできない方が多くいたんだなぁ、と。。
発生した案件の手続きが進まない方がいらっしゃったのなら、まして遺産やご家族の問題、自分の将来のことなど、先のことを考える余裕など当然なかっただろうと思った訳です。
だから、これを機会に、少し先の為に頑張るという視点をプラスしていただけたらいいのではないかと思います。
人生で一番大事なのは一番最後。最後の満足度が全体の満足度という研究結果が出ているそうです。(HappyEndingの勉強会で知りました。)
最後に辛く悲しい想いをしない為に、今備えるという視点も持っていただけると、いつか「やってて良かった」と思える時が来るのではないでしょうか。