たった1通の遺言

今日は保険会社様で定期的に開催する相続についてのセミナーでした。
保険に携わる方も、一生懸命相続の勉強をされていらっしゃいます。
私達士業も勿論ご相談にはのりますが、一般の方々が気軽に相続のことをご相談できる窓口は銀行だけではなく、確実に増えていると感じます。
相続の知識は、知ったからと言って勿論今すぐに対策しなくてはならない訳ではないので、話だけ聞いてみて、そこからご判断すれば充分です。
ただ、対策するしないに関わらず「知る」ことは大切で、知っていて悪いことはありません。
相続について、何となくこうだろう、多分こうだろう、となんとも漠然としたイメージで把握されていらっしゃる方、何となく不安という方が沢山いらっしゃいます。
是非、嫌がらず、そして難しいと嫌わず、ご相談されてみることをおススメ致します。おそらく、皆様の誤解が1つ2つ解けると思います。

相続を扱う会社ばかりでなく、私達士業もいつでもご相談にご対応致します。
司法書士は登記と思われがちですが、遺言や信託の組成もしますし、他士業との繋がりはどの司法書士でも必ずあると思います。是非お気軽にお声がけいただけください。

ところで、最近多いのが第三順位の相続です。つまり亡くなった方のご兄弟が相続人になるケースです。これが、調べていくうちに予想もつかなかった壮大な案件に発展することが良くあります。相続人の数が多いこと、そして相続人に代襲相続が発生していたり、行方が分からない方がいらっしゃること、離婚再婚して複雑な方、、様々な状況の方と連絡をとり、連絡先が分からなければ戸籍をたどり、戸籍の附票からご住所を探し、、なんとか全員とお話をする必要があります。
先日は、苦労して苦労して、見つけた相続人はかなりの難病で、意思能力がはっきりしない方でした。そうなると、その方に後見人をつけなくてはならなくなります。

後見人は、たとえ遺産分割協議の為に相続人の代理をすることを目的として申し立てをしたとしても、目的を達成した後も基本的には一生おりることはできません。その間ずっと後見人としての義務が生じ、家庭裁判所への報告もしなくてはならず、後見人のご負担は大きくなります。

やっとたどりついた先で、今度は後見の問題が発生し、その申し立ての手続きをする。。遺産分割協議をするために、それはそれは大変な手続きが必要になってくる訳です。

何をお伝えしたいかというと、亡くなった方はただ、遺言を書いておけば、これらの手間も調査も手続きも一切不要だったということです。
戸籍は取得するだけで、何万円にもなります。期間も必要です。
疎遠な相続人がいても、誰一人漏らさず、コンタクトが必要になります。

たった1通の遺言がどれだけ重要か、強く実感することが大変多いです。ところが、相続が発生した後では、亡くなった方は絶対遡って遺言は書けません。
ですので、これを読んだ皆さんは是非書いておいてくださいね。
これが本日どうしてもお伝えしたかったことでございます!

今度は別の子供のお誕生日のため、またもやケーキ焼きました。
やらなきゃいけないと思うと、おっくうになりますが、焼いてる時の甘い香りは幸せになります。

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