仮登記の処分

仮登記について以前記事にしたことがあります。
1号仮登記、2号仮登記。簡単にご説明すると
1号:既に移転が起こっている。・・・・・・・・・・・・・・物権変動あり、物権的移転、確定移転
2号:将来移転の約束。(売買予約、条件付移転など)・・・物権変動なし、債権的移転、不確定移転

1号は普通の移転ですが、登記に必要な書類の不足などのため、仮登記を入れるものです。

さて、移転した権利は、更に移転します。上の登記簿の仮登記の移転は何号の移転でしょうか。
手書きで恐縮ですが、図をご覧ください。。。

点々の→は2号、普通の→は1号です。
もともと1号か2号、そしてそれぞれが移転する時に更に1号か2号がありますよね。
それによって登記の目的(エンジで記載の部分)や登記の入り方が違います。(付記登記とか仮登記とか列の入り方が微妙に違うのです)

目的だけ見てると分かりにくいのは、ケース1です。ケース1とケース3は、二回目の移転は普通の移転(1号)です。真ん中の乙さんのもつ権利を、そのまま全部引き継いで乙に変わって丙が権利者になってます。
ケース3は分かり易い。「〇番所有権の移転請求権の移転」最初の「移転請求権」が「移転」したという表現。
ケース1は「〇番仮登記所有権移転の仮登記」
二回目の移転は普通の「移転」ですが、もともとの所有権が仮登記だから「移転の仮登記」という表現をします。これ、間違いやすくないですか?

最初にご覧いただいた抵当権の謄本は、ケース1の「1号の1号」のケースです。
なぜなら赤いハートの上に「年月日譲渡」とありますよね。緑から赤へ、仮登記が移転しているのです。

もし、この仮登記を抹消しようとしたら、赤ハートと不動産の所有者だけで、緑の関与なくして抹消できます。

こんなの、あまり普通ではないだろうと思っていたら、遭遇しました。。。


街に七夕の飾りを発見して、季節を感じました。そして、このお花に七夕らしさを感じました。


コメントを残す