所有権A 抵当権債務者A となっている抵当権つき不動産のAさんが亡くなった際、
住宅ローンの場合、抵当権は抹消になることが多いです。
その抵当権が抹消されずに、引き継がれた場合のお話です。
所有権の相続登記だけでなく、抵当権の債務者変更登記もしておいた方がいいでしょう。
例えばAさんの相続人がBCDさんだったとします。
相続人は、Bさんが単独でこの不動産の所有権と、債務を相続することにしたいと考えています。
このような議論は可能でしょうか。
①所有権の場合:もちろん可能です。良くあることです。そして、こちらの方が望ましいことが多いです。
②抵当権の債務者の場合:債務に関しては、遺産分割(相続人による話し合い)の対象にならないとされています。
ただし、これは債権者の保護のためです。債権者が同意すれば、遺産分割が否定されるものではありません。
この場合の遺産分割協議書への記載方法です。
「被相続人Aが、年月日不動産抵当権金銭消費貸借契約に基づき負担している債務金〇〇円及び一切の附帯債務については、相続人Bが債権者〇〇銀行の承認を得て、下記不動産の上に存する抵当権付きのままこれを引き受けるものとする。
不動産の表示 ・・・・」
①所有権の場合も、②抵当権の債務者の場合も、お亡くなりになった後で、財産をどう分けるかの話し合いをすることになりますが、話し合いの結果の効力は、死亡日に遡って発生します。
したがって登記の原因は①②ともに「年月日相続」となります。(※②は債務引受ではありません。)
【添付書類】
①の所有権の場合、相続が発生したこと、話し合いを行ったことなどにおいて、証明する書面を添付する必要があります。戸籍などはもちろん、遺産分割協議書、印鑑証明など、を付けます。
ところが②の場合は、たとえ3人の中のBさんだけが相続することを話し合いによって決めたとしても、遺産分割協議書は必要ありません。Aさんの相続人が誰か証明するための戸籍等、相続が発生したことを証明するための証拠も必要ありません。
報告形式の登記原因証明情報を作り、文章で「Aさんが亡くなったので、話し合いでBさんが引き継ぐことに決めました!そのことを債権者〇〇銀行が同意しました!」と書けば大丈夫です。
例「⑴債務者の相続の開始
Aは本件抵当権の債務者である。Aは年月日死亡した。
⑵相続人
Aの相続人は、下記のとおりである。
住所B、住所C、住所D
⑶遺産分割協議による債務の引受
被相続人Aが、年月日不動産抵当権金銭消費貸借契約に基づき負担している債務金〇〇円及び一切の附帯債務に
ついては、相続人Bが債権者〇〇銀行の承認を得て、本件不動産の上に存する抵当権付のままこれを引き受ける
のもとする。
・・・・・」
プラスの財産は、権利を得る人の審査を慎重にする必要がありますが、債務なので、そこまで必要ないのではないかというところ。そして、何より、この遺産分割は、債権者の同意承諾があって初めて実現するわけですが、そこには銀行による審査があるハズであるということ。所有権を取得した人が債務者として認められる可能性が高いこと。などから、このような取り扱いになったのではないでしょうか。(私見)
相続による話し合いは、ご家族でやるものですが、債務に関しては相手がいるため、勝手には決められない。債権者の同意が必要であるという点がポイントです!
横浜にはとっても素敵な場所があります。「横浜イングリッシュガーデン」
先月行った時、バラが咲き乱れて一番いい時で、テンション上がりっぱなしでした。
いい時にご紹介できたら良かったのにごめんなさいね。
とっても素敵な場所で、お忙しい方は大変癒されること間違いないと思います。以上小林の横浜おススメスポットのご紹介でした。