民法改正(遺産分割に関する見直し)

相続財産をどう分けるか、分け方の話し合いのことを遺産分割協議といいます。
これは、相続人全員が納得していれば、偏りがあっても、どんな分け方であっても問題ありません。

この協議には、やらなくてはいけない期限などはありませんので、何十年たってやっても法律上は問題ありません。
(相続人が無くなっていた場合は、その相続人が立場を引き継ぎます。)

では、亡くなってから協議をするまで、一体財産はだれのものなのでしょうか。原則として、相続人の共有関係になります。この状況は、遺産分割するまでの暫定的な措置で、協議が成立したら死亡日に遡って効力が発生することになります。(これを遡及効そきゅうこう)と言います。
ところが、共有といのは、どうにもやりにくい訳です。これが長引くと、財産の管理に支障をきたします。

やはり、早く協議してもらいたいのです。そこで、時間的な制約を設けるというのが、今回の改正です。


まず、遺産分割は、どんなやり方でもOKですが、そうはいっても考え方に基準があります。
法定相続分:民法で定められた割合ですね。配偶者1/2、子供2人だったら1/4。おなじみの割合です。
指定相続分:難しく言ってますが、遺言によりその人が指定した割合のことです。

そして、具体的相続分。これは、法定相続分、指定相続分を事案ごとに、修正して出した割合のことです。
生前に贈与を受けた「特別受益」や、逆に亡くなった人に貢献したことを考慮に入れてもらう「寄与分」などがあります。原則の割合に、そういう過去の事情を考慮して計算した、最終的な割合のことです。

現在の民法では、期間を定めず、遺産分割の基準は「具体的相続分」の割合による。とされています。

これが、改正民法では
相続開始時から10年を経過した後にする遺産分割は、具体的相続分ではなく、法定相続分又は指定相続分による。(新民法904の3)」となります。(※例外あり)

「特別受益」や「寄与分」を検討するのも、時間が経過すればするほど、それを証明するのも難しくなります。
これらを考慮したければ、なるべく早くやるべきです。
時間がたつと、相続財産を形式的に分けざるを得ないと思います。

ただし、ここでも相続人全員の同意で、具体的相続分を基準にするのは、期限にかかわらずOKです。
原則、自由に決めていい。そんな中、お互いの折り合いがつかない場合は、本日のような内容で検討するということです。

【ご参考(分からなくても大丈夫です)】生前にもらってた(特別受益)、他の相続人より貢献してた(寄与分)ことを、考慮に入れた場合の計算方法
※※具体的相続分=(①みなし相続財産の価額(相続財産の価額+特別受益の総額ー寄与分の総額)×②法定相続分又は指定相続分)ー③個々の相続人の特別受益(生前贈与等)+④個々の相続人の寄与分の価額
※※※具体的相続分の割合(具体的相続分率)=各相続人の具体的相続分の価額の総額を分母とし、各相続人の具体的相続分の価額を分子とする割合

みてみて!とっても美しいチョコと、「日の丸弁当チョコ!」ぜ~んぶチョコですよ
かわいいなぁ。

昨日の垂れてたブルーセージが元気に上を向きました!



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