抵当権設定仮登記からの本登記

抵当権の仮登記ってあまり意味がない気がして、そんなに無いだろうと勝手に思っていましたが、、結構あります。個人の方が通常取引する場合はないですが、、それでも結構みます。

抵当権は仮登記であれば、順位を確保する以外は登記をしても効力が認められないのです。
つまり、普通の抵当権であれば、支払いがない場合に強制執行しますが、、それもできません。
では何で仮登記でも入れておきたいかというと、「安いから」でないかと思います。

【仮登記の登録免許税】
所有権:完全に移転する場合の半額
抵当権:1000円

でできてしまいます。だから、やたら沢山仮登記の抵当権がついている謄本もあります。。
今、手元の謄本は、債権額10億円の抵当権が仮登記でついてますが、これを本登記する場合は登録免許税だけで400万円かかります。それが1000円だから、やっておこう。というところでしょうか。

【仮登記の本登記】
ちなみに、仮登記を本登記にする場合、普通に抵当権を設定する場合とほぼ同じ申請です。

「登記の目的 抵当権設定(〇番仮登記の本登記)
 原因    年月日金銭消費貸借年月日設定 以下同じ」

【ポイント】
※①不動産の所有者A
②Bが債権者で仮登記設定
③所有権がA→Cへ移転
となった場合、本登記の際の登記義務者はAでもCでもOKとされています。(昭37.2.13民三75号)

※所有権の仮登記の時の本登記の際は、登記上利害関係人がいたらその承諾書が必要(不動産登記法109条)だが、抵当権の仮登記の本登記については規定がない。
→承諾書不要

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