ローン完済したお客様へ(登記は早くした方がいいの?)

住宅ローンを完済すると、銀行等から書類を預かります。

この書類は、不動産についている抵当権を抹消する際に必要な書類です。

抵当権を抹消する時には、お客様がお客様の主導で抹消することが多いですが、実はお客様だけではできない手続きです。登記の際は「お客様」と「銀行」の両方が協力して、必要な書類に印鑑を押印したり、準備する書類をそろえて申請します。

完済した際に預かる書類の中には「委任状」も含まれてます。
登記申請をする当時者ですから、それを誰かに委任する書類です。

お客様がご自身で手続きなさる場合は、銀行からお客様へ。
お客様が選んだ司法書士に依頼される場合は、お客様から司法書士への委任状及び、銀行から司法書士への委任状。
これが必要です。銀行が委任状を出す時点では、誰に委任するのか分からないため、ブランクの委任状を預かることが多いです。
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さて、、これ預かったら早く登記入れた方がいいです。
一日でも早くという訳ではありませんが、焦らない程度に速やかに抹消してしまいましょう。

何十年後になってから抹消しようとしたら、、融資をしていた会社が解散し、閉鎖されていた。ということがあります。

【完済した時は確かに会社があり、その後解散した場合】①解散⇒②清算人就任⇒③清算結了
会社が解散すると、残務を処理するための「清算人」が就任します。
債権債務の整理や財産の処分などを主な役目とする人です。
この当時の清算人が会社を代表し、登記手続きに協力してもらう必要があります。
その後③清算結了まで行ってますので、③から②に戻すのが本来ですが、手続きの手間を考慮して、いきなり②の当時の清算人が登場して登記できることになっています。(登記研究23号)

清算人への連絡手段は、謄本に記載されている住所です。
(電話番号、FAX番号、メールアドレスは謄本に載りません。ただし弁護士先生がなることも多いので、弁護士検索できるかも)
随分古い場合は、死亡している場合、そうでなくても旧住所で現在の居所不明、連絡ついても回答がない、、その場合、清算人とのやりとりはあきらめざるを得ません。

その場合、裁判所に清算人選任の申し立てをします。。

ちなみに、完済と会社が閉鎖した前後関係で、会社がつぶれた後完済した場合。
つぶれた会社の債権は、どこか他の会社が引き継ぎをしていることがほとんどです。

もし、それもなく、債権者がつぶれた場合には、先ほどの③の清算結了がされていても、会社を復活させてから清算人とお客様とで登記を入れます。

銀行等は長期的な期間では統廃合など良く起こります。
今回の案件のように、閉鎖した会社もあります。
正直、それは会社の都合であって、お客様の都合ではないじゃないですか。
ところが、過去の抵当権があった場合、それらの影響を受けることになります。
現存する会社であれば、一回発行された書類であっても再発行などの対応もスムーズにしてくれるのですが、その窓口が将来にわたって常にあるかの保証はないです。
今できる手続きは、できる時にしておきましょう。



ブロッコリーに似てるんですが、見た瞬間「お花みたい」で、可愛くてテンションあがりました。かわいい