同時死亡の場合の相続人

今やっている案件で、戸籍をみるとご主人は奥様と同日付で亡くなっておりました。ご依頼者様によると事故でお亡くなりになったとのこと。

同じ日に亡くなったとしても、前後が分かれば相続人と被相続人の関係です。
それが、どちらか分からない場合は同時死亡となります。
この場合は、双方に相続権は発生しません。

実務上は、戸籍に記載された〇月〇日〇時〇分をもって前後関係を判断します。

ご参考)民法32の2 数人の者が死亡した場合において、そのうちの1人が他の者の死亡後になお生存していたことが明らかでないときは、これらの者は、同時に死亡したものと推定する。

ちなみに関連先例です。
*被相続人甲につき昭和34年9月26日午後10時20分死亡、甲の二女乙につき同日午後7時から翌27日午前7時までに死亡した旨の記載がある戸籍謄本を添付して相続登記の申請があった場合は、甲及び乙の死亡の前後が明らかでないから、同時死亡として取り扱うほかはない。(昭和36・9・11民事甲2227)

「取り扱うほかない」という表現からも、分からないのだから判断の余地がない感じではあります。

同時死亡ではありませんが、ちょうどやり取りをしていたお客様のご家族がお二人、亡くなってすぐのご連絡をたてつづけにいただきました。
心からご冥福をお祈りいたします。

改めて人はいつ死ぬか分かりません。大切に精一杯生きましょうね

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