組織の中での仕事

 10年以上大切にしている宝物があります。以前勤務していた旅行会社で、自分の添乗するツアーに参加されたお客様が送ってくださった写真とお手紙です。

 普段は内勤でコースの企画から販売、売り上げ全てを担当し、実際現場に出ることはあまりありませんでした。どちらかというと、売り上げを意識せざる状況にあったように思います。でも、たまに出る添乗が、入社当時の想いを思い出させてくれる貴重な機会でした。

 ご高齢のお父様が娘さんと一緒にゆっくりと自然を写真に撮りながら散策されていて、本当に穏やかな時間でした。「添乗員さん、そこに立ってごらん。」その時撮っていただいた、大切な写真です。こうしてご厚意でわざわざお手紙やお写真を会社宛てに送ってくださるお客様が沢山いらっしゃって、仕事の喜びと温かい気持ちを沢山いただきました。

 あの時感じた現場での仕事に対する想いが今の私に繋がっているような気がします。大きな組織では、一緒に売り上げを伸ばしていこうという仲間が沢山いました。でも現場での声は聞こえても、その方のお顔が浮かび、どのように喜んでいたか目にすることはできません。逆に現場での仕事では、その反応を企画にすぐ反映させることはできません。

 もし、必要としてくださる方がいらっしゃるならば、あの時の気持ちで、最後に笑顔がみれたらと思います。そのために、自分の判断で出来ることを頑張れる。司法書士はなんて素敵な仕事だろうと思います。

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