前回の記事で「包括遺贈」「特定遺贈」について書きました。
その前提で、ご覧ください💦
今作成中の遺言で、全く別々の3家庭に財産を分けたいというお客様がいらっしゃいます。(相続人なし)その割合が、ご家族によって違うのです。ご本人は、他の方が何をもらったか分からない様にしたい、そのことが一番の心配です。
民法1007条 遺言執行者は、遺言の内容を相続人に通知しなければならない。
この遺言が「包括遺贈」で受遺者Aさん、Bさん、Cさんが相続人と同じ権利義務を持つと判断されれば、執行者は遺言の内容を開示しなくてはいけません。
これでは、ご本人の意思が叶えられないのです。
ただし、ご本人は、「全財産のうち、まず初めに一定の金額を寺(宗教法人)に寄付し、残った財産をA〇割、B〇割、C〇割で分ける」といったことをお考えでした。
公証人の先生から、この内容であれば「包括遺贈」にはあたらないでしょう。とおっしゃっていただきましたので、遺言書自体を他の方にお見せせずに遺言執行が叶うことになります。
遺言書の内容で、登場する方同士、面識も関係も一切ないというのは、なかなかレアなケースと思いますが、お一人様も増えてきている現在、遺言もひとそれぞれです。
一言に「遺贈」と言っても、どちらの遺贈かは避けて通れない論点かなぁと思います。
(税金の関係でも結構問題になります)
藤棚に藤の実がたくさーんぶら下がっていたんですけど、写真では分からないですね。
初めて見ました。おっきーいソラマメみたいに、さやに入ったものが縦に下がっているんです。びっくりしました。