遺言書作成のポイント(同姓同名問題)

また、遺贈の話ですが、先日手書きの自筆証書遺言で、
「弟〇〇に遺贈する」(弟様は相続人ではありません)という記載がありました。

遺贈では全く血のつながりのない方へあげる内容のことも多いです。
その際、お名前しか記載しないと、同姓同名問題が発生します。
同姓同名の方が、日本中探せばきっといると思いますが、その中で「この人!」と言い切れますか?
遺言は遺言者様だけの意思により作成可能ですから、もらう人に伝えなくても有効です。
そうすると、「もらう」とされた人も事前に知らないこともあり得ます。

不動産登記の場合、もらう人が「名前」だけだった場合、登記が通るか。そして、例えば「弟〇〇」とあった場合、その〇〇さんが、本当に弟か証明する必要があるのか。
これは、審査するご担当者様の判断によります。(明確な根拠条文はない)

状況からみて、総合的にかなりの確率でその人と確信できたら、通る場合もあるでしょう。そして、その逆もあります。(両方経験あり)
よって、自筆証書は、法務局の方もお勧めしません。

公正証書の場合「〇〇(年月日生:住所 どこどこ)にあげる」と、その方を特定するような記載を書きますから、世の中に同姓同名がいたとしても、特定可能です。
自筆の際も、名前だけでなく、もう少してがかりを記載するといいと思います。

ちなみに、最初の自筆遺言で「弟」を証明する為には、遺言者と受遺者(もらう人)の親が共通ということを示します。場合によっては、相続登記に必要な添付書類から、親族関係が明確になるラッキーなケースもあります。ところが、今回は遺言者について、法定相続情報(家系図みたいなもので、戸籍の代わりとして公的な証明ができます)を使って登記したため、親がどなたなのか分かりませんでした。
※法定相続情報では、第一順位の相続人(子供)がいる場合、親は相続人ではないため、相続人以外の方は、お名前やご住所などは記載できません。余計な情報は記載できない。

ということで、その為に改めて戸籍とるのも大変と思っていたところ、法務局の方いわく「珍しいお名前だし」「司法書士が出してるし」「他にいないだろうし」とか色々で、結果弟の証明までは不要でした。優しかった。あくまで、そのご担当者様の場合です。

遺言書作成時には、とにかく確実に実現するものを作成すべきです。
「なにを」「だれに」が、100%確実にしましょう。
ちなみに、、「お隣さんと全く同じ住所」ということもありますから、住所だけでは100%確実とは言えません。(名義人調べたり、総合的に判断はできる可能性はあります)

友人が大好きで、私も大好きな近所の串カツやさん。いろんなものがフライになるんだなぁ。皆さん。何が好き?こんにゃくもあるよ

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