公正証書遺言の種類と再請求

公正証書遺言を作成した際、その遺言は3種類あります。
「原本」「正本」「謄本」です。
遺言者様と公証人の先生が内容を確認し、最後に署名捺印をする。この手書きの署名と赤い印鑑があるものが「原本」です。
これは作成した公証役場で、ご本人が120歳(だったかな)になるまで保管されます。
この「原本」を外に持ち出すことはできません。

遺言者様が当日受け取るのは「正本」「謄本」の2通です。内容は勿論、「原本」と一緒です。
ところが、自筆の署名はなく(記名のみ)印鑑は㊞と打たれたものです。

「正本」と「謄本」の違いは何でしょう?
ずばり同じものです。「正本」と書かれてるか「謄本」と書かれてるか。名前が違います。
そして、「正本」が正式なものとされてます。提出先によっては「正本」を求められることがあります。
ちなみに、登記ではどちらでも手続き可能です。

もし、この「正本」と「謄本」をなくしてしまった場合、再発行が可能です。
この場合は「原本」の写しをとって作成しますから、いわゆる署名捺印は本人の手書き+印鑑のものです。(コピーですが)
この原本の写しを請求する手続きは、以前は窓口でしかできませんでした。
作成した役場に「原本」が保管されている訳ですから、その公証役場で手続きしてもらう必要がありました。
これが最近(今年の1月)郵送請求でもできるようになったんです。

例えば、作成当時からお引越しをして遠方に住んでいる、といった事情がある方にとってはとても便利になったと思いませんか。

遺言作成の際、公証人に出張で来てもらう場合には、東京に来てもらう場合は東京都内の公証役場にしか頼めませんが、ご自分が役場に行く場合は、どこの公証役場に行っても構いません。
横浜に住んでるから横浜の公証役場!でなくても、観光ついでに北海道の公証役場で作っても構いません。(やるかどうかは別として)
ところが、万が一なくした場合は、遠方だと困りますよね。そのため、やはり最寄りの公証役場で作った方が良かったのです。

郵送可能になって、ますます、「どこでも良く」なりました。良かったです!

先日、都内の公証人の先生が、同じ都道府県で出張可能ということで、八丈島に出張したとおっしゃってました。同じ都内!かもしれませんが、それなら、距離的には横浜の方が断然近い。それでも、都内は都内。決まりなんです

小さいころ、お友達の家のお庭にざくろがあって、「ざくろってなんて美しくて神秘的な食べ物なんだ」と感動したことがありました。あ、写真は「いちじく」です。

コメントを残す