売買は、普通、自分のものを売りますよね。
ところが、他人が所有するものを売っても民法では有効なんです。
売主A、買主BでC所有の甲土地の売買契約をする。
他人のもの勝手に売却していいの?と思いますが、法律上は有効となります。
勿論、AさんはCさんから所有権を取得して、それをBさんに移転する義務があります。
Cさんが売るつもり無く、AC間の所有権の移転が叶わなかったら、Aさんは損害賠償を請求されることとなります。
契約自体が無効なのではなく、契約は有効に成立していて、果たさなくてはならなかった義務を履行していないことの責任をとることになる訳です。
民法をみてみましょう。
555条 売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
つまり、売買が成立する要件として、「移転することを約する」「代金を支払うことを約する」が挙げられています。これが誰のものかなど、全く記載がありません。誰のものであろうと、条文の要件を満たせば、有効に売買が成立する訳です。
有効というのは、その法律効果を発生させる要件を満たすことです。
そして、一度有効に成立した法律効果が、実は本人がそのつもりなどなかったという場合は、取消の対象になりえます。
そこの違いを意識してみると分かりやすいと思います。
ちなみに、民法996条では「相続財産に属しない権利の遺贈」という項目で以下のように定められています。
・~ただし、その権利が相続財産に属するかどうかにかかわらず、これを遺贈の目的としたものと認められるときは、この限りでない。(つまり効力を認める)
なんと、遺贈でも、自分のものでもない財産をその目的とすることを想定した条文があります。他人物売買の遺贈バージョン。他人物遺贈です。
12月21日からのお誕生日ラッシュに送ったお花達。クマさんのお花は明日、長女に届きます。毎晩、くまさんのぬいぐるみを抱えて、並んで眠る長女にぴったり!偶然ですが、くまさんがお祝いしてくれています。並んだ赤いお花も彼女のイメージです。右側にはアルストロメリア。どんな反応をしてくれるか楽しみです。