前回、前々回の投稿の最後は、司法書士っぽい投稿です。
前回の投稿で、区分登記になっていると、「同居の親族とみなされない」→「小規模宅地の特例、使えない」という投稿をしました。
であれば、区分登記を全体の登記に直そう。という話が結構あります。
小規模宅地の特例は、結構細かいところで適用条件が変わっていますので、、昔はこの条件ではなかったんです。ということは、将来も分かりません。そのために登記を入れて、結果制度が変わるかもしれません。登記変えるのも、労力かかります。それをすべきかどうか、の論点はおいておきます。
今回は、それを実際に行う方がいて、その手続きはどうなるかというお話です。
一度区分登記いれた戸建てを一つの不動産にする登記。これを「区分合併」と言ったりします。
合併する1階と2階があった場合、区分合併の登記をするためには、
・所有者が正確に一致(共有であれば持ち分も一致)
・抵当権が一方にだけついているなどもNG
という条件があります。
それはそうですよね。
1階 父、2階 息子 だった場合、合併したら誰の名義になるの??となりますよね。
したがって、所有者をまずそろえる。ここが司法書士の仕事です。
案その1:息子から父へ、売買なのか贈与なのか所有権を移転しまう
→両方父名義に→合併後の登記の名義はもちろん父
案その2:例えば1階の持ち分2分の1、2階の持ち分2分の1を交換する
→1階 父、息子の共有(持ち分2分の1)、2階 父、息子の共有(持ち分2分の1)
※1階と2階が同じような面積、価値であることが前提でお願いします。
→合併後の名義は 父と息子(持ち分2分の1)
これをして、名義を一致させた上で、調査士の先生に合併の登記を入れてもらってください。
ポイントは不動産を合体する、逆に分けるなどの登記をたまに見ますが、同じように名義人は共通でなくてはできないことに注意してください。
分ける時も一緒です。(土地を分けることは分筆登記といいます。)
【分筆前】
全体の土地(Ⅰ+Ⅱ):所有者A、Bの共有
→【分筆によりⅠとⅡの土地ができる】Ⅰの所有者:A、Ⅱの所有者Bとはなりません!
(これ良く言われます)
最初共有であったのですから、ⅠもⅡも、同じように最初は共有で名義が入ります。
Ⅰ:A、B共有、Ⅱ:A、B共有
これをⅠ:A単独所有、Ⅱ:B単独所有 にするためには、AとBの間で何かしら所有権を移転するための契約があって、それに基づいて登記を入れる必要があります。
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