農地法の許可と当事者の死亡

農地売買によって移転登記をしようと思ったら、「売買契約」と「農地法の許可」両方必要だというお話を2つ前の記事に書きました。移転の効果をもたらすためには、両方とも必須要件です。

登記にかかわる問題として一つ論点にあがるのが「手続き中に当事者の片方が死んだらどうするか?」売買の時にも論点になります。大事なのは要件の前後関係で「効果が既に発生しているかどうか」を見極めることです。


・(死亡の前に)移転の効果が発生しているもの:②と④
 既に移転の効果が発生していて、後は登記の問題だけであるならば、本人がやるべきだった登記を
 本人の代わりに相続人が行うことになります。死ぬ前の日付で移転が生じるのですから、相続登記は
 不要です。(移転日の方が先)
・(死亡の後に)移転の効果が発生するもの:①と③
 死んだ時点で、移転の効果が発生していない。移転より相続が先に発生しているので、売り主に相続
 が発生した場合は、一度相続登記を入れた後、相続人が改めて売却をします。

手続きの最中にお亡くなりになるケースもときどき起こります。不動産取引は、申込から決済まで一定の期間がありますから、途中で事情が変わることも可能性としてはあります。
そんな時、いつ効果が発生するのか、理解しておくといいかもしれませんね。

看板犬のメルルちゃん。お花はビジョナデシコで、しげみの中から小さいお花が沢山開きます!

コメントを残す