特別口座と単元未満株式

遺産分割協議書に株式を記載することは、良くあります。
皆様ご存じの通り、通常株式は、証券会社を通じて取引されます。
ところが〇〇銀行証券代行部が窓口になっている株式も時々あります。
同じ株式会社の株を、証券会社を通じて保有しているものと、証券代行部の「特別口座」に保有しているものがありました。

ちなみに、証券代行業務というのは、会社の株主名簿管理などを請け負う業務です。

皆様ご存じの通り、株の取引きは通常証券会社を通じて行います。証券代行部の特別口座にある株式は、証券会社を通じて取引されていたものが移動したものです。

このお客様の場合は、平成21年1月5日(2009年)の株式の電子化(ペーパーレス化)の際に、1000株単位の株式の端数があり、その端数(単元未満株式)が特別口座で管理されることとなりました。

株式は、取引の際、株式市場では、以前は1000株、現在はほとんどが100株単位でしか行われません。なぜ、それに満たない、23株などが発生するのかというと、多くは「合併」や「株式交換」などが行われるためです。

A会社が合併してB会社になる。
→A会社の株主はB会社の株式を、A会社の1株に対して1.15株交付する。
というような形です。

こういう端数の株で市場で取引が難しい株式は、証券代行部を通じて会社に対して買い取り請求することが可能です。

協議書には、書き方に決まりはないのですが、証券会社名、支店名、口座番号を記載した後で、その口座で取引していた銘柄を記載します。
銘柄 〇〇株式会社  〇株(うち一部特別口座 証券代行〇〇信託銀行)などと記載すると分かり易いと思います。

株式の場合、配当金が出る会社の場合、お亡くなりになった後に配当金の支払いが行われるケースがあります。この未受領配当金も、亡くなった方の相続財産ですから、協議書に記載した方がいいでしょう。

ご参考:会社法192条 単元未満株主は、株式会社に対し、自己の有する単元未満株式を買い取ることを請求することができる。

税金を源泉してくれる「特定口座」と「特別口座」は別物なので注意しましょう!

左はお子様ランチですが、盛り方がかわいい



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