今月より施行された改正民法についてです。
不動産売買において、買った物件に不具合があった場合を想定してください。
売買の目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しない「契約不適合」があった場合の責任です。
今までは、特定物であれば目的物に不具合があったとしても、履行は完全に行われており、債務不履行責任は発生しないとされてきました。
これでは、買主が可愛そうなので、売買の目的物に隠れた瑕疵(かし)がある場合には、損害賠償請求と解除権の行使が認められていました。(旧民法570条、566条)これを瑕疵担保責任と言います。
改正民法では、特定物であったとしても、目的物に不具合があれば、履行は完全に行われておらず、追完を請求できる他、追完がなされなければ代金減額請求ができることを規定したのです。
また、契約内容に適合しない目的物が引き渡された以上、買主は、債務不履行責任としての損害賠償請求や解除権を行使することができます。
同じ損害賠償請求や解除権ですが、瑕疵担保責任のそれと、債務不履行のそれでは少し意味合いが違います。
瑕疵担保責任・・履行は完全であるという前提での買主保護
→売主の帰責性は問わない
☆損害賠償請求、契約解除
債務不履行・・・履行が不十分なことによる責任
→売主の帰責性必要
☆履行追完請求、代金減額請求
☆損害賠償請求、契約解除
新しい民法の方が自然な気はします。
環境ってすごく大事だと思います。
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