①相続の限定承認

事例です。
相続が発生しました。
プラスの財産だけだった場合、喜んで相続する方が多いと思います。

では、プラスの財産とマイナスの財産があった場合はどうでしょうか?

ちなみに、私にもプラスの財産とマイナスの財産があります。
マイホームを購入する際の借金とマイホーム。
購入時によっぽど現金が沢山あって、一括で購入できる方を除いて、多くの人がその不動産の一部もしくは全部を融資してもらって買います。

しかし、この場合の負の財産である借金は、名義人の死亡と共に消えることが多いです。住宅ローンで多くの場合加入が義務付けられている団体信用生命保険で、死亡時には残ったローンの残債と同じ金額の保険金が給付されるからです。
※団信に入らなくても住宅ローンが組めるものもあります。

今回は相続の話なので、この件に関してはプラスの財産のみになります。

そうではなく、亡くなった方が個人的に借りたお金と財産といった場合を考えてみましょう。

プラスの財産のみ相続して、マイナスの財産を放棄したくなりますが、、残念ながらそういうことはできません。
相続人の選択としては単純承認(全部相続)、相続放棄(相続人としての権利を全て放棄)、そして今回ご紹介する限定承認の3種類しかありません。

限定承認は何かというと、マイナスの財産がプラスの財産を上回った場合でも、相続人は債務全額を承継し、相続によって得たプラスの財産の限度で責任を負うというものです。

つまり、限定承認を選択した場合、プラスとマイナスが一部相殺されて、残ったマイナスについては免除されるというイメージです。(あくまでイメージとしてお考えください。)

(マイナスの財産の方が多かった場合に)相続人の手元に財産が残らないという意味では、限定承認と相続放棄は同じです。しかし債権者のことを考えると、可能な限り少しでも返そうとしてくれるのが限定承認です。

逆にプラスの財産の方が多かった場合は、単純承認と限定承認はあまり違いがなくなります。ですが、プラスとマイナス、どちらが多いか分からないような状況の時は、マイナスが多い可能性もあるので、限定承認をしておくと安心だと思います。このケースでは効果的です。

マイナスの財産は喜ばしくはないけれども、親族が作った借金ですし、仕方なく債権者の為にも引き継いで返済しようとした時に、相続人が自腹を切らない範囲を限度とすることで、相続人を守ってくれるという制度です。

相続とは言っても、親の残したものをそっくりそのまま引き継ぐという選択肢ばかりではありません。相続人といえども、別人格で、その方の人生があるので、どのように相続するか状況に応じてご判断していただければと思います。

あまり馴染みのない場所に行くと、駅前に地元の商店が並んでいたりします。そして八百屋さんの店頭にみずみずしいフルーツがあると、つい買いたくなる。

食材でいいものを発見することの喜び。それが、ローカルなお店で、ぱっと目に飛び込んでくることが多いのです。一期一会ですから、可能だったらお土産にします(笑)
そういうことが移動の楽しみだったりします。


コメントを残す