遺言、信託、不動産の売却、、、お元気なうちに考えてくださいとお伝えしてますが、それには訳があります。
私は、案件大量に抱えてる司法書士ではありませんが、それでも、手続き中にお亡くなりになる、決済前日、当日の朝お亡くなりになる、そういう案件に遭遇したことが何件かあります。
そこまででなくても、病院に入院されていて、代理で手続きを行う方のご本人確認のために、施設や病院にお伺いすることも良くあります。
成年後見人の申し立て手続き中にお亡くなりになったお客様もいらっしゃいます。
いよいよ、最後が見えてきた、という時になって不動産の売却を慌ててやる、後見人の申し立てをする、そんなお客様がほとんどだということです。
お亡くなりになると、それに伴うお手続きや用事に追われて余裕がなくなります。特に不動産は余裕が無くなると不利な条件で手放すことに繋がります。
勿論、行っていた手続きは振り出しに戻りますし、登記で言えば相続の手続きをするのに更に手間がかかります。
以前、私と同じ位の年齢の女性で、ビジネスを頑張る方とお知り合いになりました。その方は、なんだか、体調がちょっと悪いから、受診してみようかなぁ~、と軽い気持ちでおっしゃっていましたが、その後ガンがみつかり半年後に亡くなりました。私と同じシングルマザーで、小さいお子さんがいらっしゃいました。
なんだかとっても辛いですが、ついこの間までお元気に普通に接していたことを思うと、当たり前に起こりえることなのだと思います。
人は本当に、意識して自分のこととして捉えないと、いくらいい情報でも一瞬通過して消えてなくなります。私もそうですが、目の前にあったことでも、びっくりするくらい記憶に残っていないものです。
実際に経験された方のお話は、そういう意味では現実味があり、学びやすいと思います。
なんだか、この仕事のお陰で、人生の最後を考えるから、その前の生き方を考える。ことが増えました。
若い頃、自分はそうでないと思っていましたが、いかに色んなことをスルーしてきたか、、行き当たりばったりだったか、、、本人は意外とやってるつもりなことが多いです。
改めて、慎重に丁寧に進めていきたいと思うこのごろでした。
荒れ放題の庭で、まだ頑張って咲くバラ。雨よく降ってるし、雨降ってない時は暑いし(笑)、雑草と追いかけっこは大変です。