共有物不分割特約を設定する場合の利害関係人

そういえば、二つ前の記事で共有物不分割特約のお話をしました。

この特約を設定する登記を申請する登記では、利害関係人の承諾書が必要になります。

利害関係人は誰だか分かりますか?

分かりやすくするために、土地がAさんBさん共有とします。

持分2分の1ずつで登記が入っています。
名義人 持分2分の1  A
      2分の1  B

そして①この土地全体にC銀行の抵当権がついている。
②Aさんの持分だけにC銀行の抵当権がついている。

①②の状況で、AさんBさんが共同で共有物不分割特約の登記を入れる時、Cさんが利害関係人になるのはどちらのケースでしょう?

言い換えると、共有物を分割しない=しばらくAさんBさん共有のままで、不都合なことになるのは誰でしょう?
ということです。

答えは②の持分に抵当権を設定しているCさんです。

抵当権者は、もし、債務者が弁済できなかった時に、不動産を売却してそれを弁済にあてます。

②のケースで担保になっているのは、Aさんの持分、全体の2分の1の持分です。
したがって、弁済ができなかった場合は、この持分が取引されることになります。

そして、持分だけ購入する買主さんは、何の為にこの不動産を買うのでしょう。
共有である以上、全ての所有権を持っている訳ではありませんので、なかなか思い通りに利用処分はできません。
そのため、持分の売買は、普通の所有権に比べて随分安くなっています。

購入したDさんは、これを安く買ってBさんと共有物分割をし、Bさんに持分を買ってもらうか、逆にBさんの持分を買い取って全体の所有権を誰かに売却する為に購入します。

したがって、不分割特約があったら、それができません。
不分割特約つきの不動産の共有持分は、単なる(分割請求できる)不動産持分より、更に更に売却しづらい物件になる訳です。

そのため、②の場合の不分割特約はC銀行にとって、かなりの不利益になります。

全体に抵当権を持つ①の場合は、弁済が滞った場合は全体を売却することになりますので、不分割特約の問題になりません。

以上、共有物不分割特約の登記を入れる際の利害関係人についてのお話でした。

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