負担付遺贈

残された者のお世話をすることを条件として、財産を相続させる旨の遺言をすることができます。これを負担付贈与と言います。

「1 財産をあげる旨の内容
 2 甥〇〇は、上記1の遺贈に対する負担として、遺言者の妻〇〇の生存中、
   毎月〇〇円を支払うとともに、身の回りの面倒をみるものとする。」

こんな感じです。

受贈者の対応としては、3つに分かれます。
①【遺言の通りに、実行する。】

②【財産をもらった時に放棄する】
財産をもらえるのはいいけれど、その負担ができないため、遺贈を放棄する方もいらっしゃいます。この場合、相続人に対してその意思表示をします。

相続するはずだった財産は、負担付遺贈によって利益を享受できるはずの妻がその財産を相続することができます。

③【一旦、財産を引き継いだものの、お世話をしない】
この場合、相続人はまず、一定の期間を定めて内容証明(配達証明書付)で履行を催告することができます。
それでも履行しなかった場合には、相続人は家庭裁判所に対して遺言の取消を請求することができます。

具体的には負担付遺贈に係る遺言の取消権が認められており、家庭裁判所に取消請求の審判をすることになります。

これが認められると、相続開始時に遡って効力を失います。受遺者が受けるべきであった遺産は相続人に帰属し、受益者も受遺者から受け取るべきであった利益を受け取れなくなります。







コメントを残す