最近、遺贈寄付についてのお話を聞く機会があり、感銘を受けていたところ、この本をみつけました。
お1人様で、相続人がいない方の選択肢なのではなく、ご本人の意思で選んでそうする選択肢がもっともっと一般的になったら素敵だと思います。
子供達に残してあげるのも親の気持ち。でも、最終的に子供達には自分の力で道を開いて成し遂げていって欲しいというのも親の気持ち。財産をあげる方法だけでなくても、親の想いは伝わります。
そして、相続のご相談に来られるお客様も、お子様がみんな立派に独立されて、それぞれに持ち家持ってる方も多い。
そんな時、自分の思うところに遺贈する。すると、個人の想いが引き継がれて活かされます。
亡くなった後で、お手続きに関わらせていただく場合は特に、生前どんな方だったのか、何が好きでどんな想いを持っていたのか、分からないことも多いです。良く参考書でAさんBさんCさんと出てきますが、まさにそんなイメージです。人にはそれぞれ個性があり、想いがあるはず。遺贈寄付は、1人1人が亡くなってもAさんではなく、個人の人としてずっと伝わる気がします。
「思いのあるお金は何かを変える」生前に考えていたことを、実現できる力とするお金です。
読み始めたら、やはり、涙。。遺言の付言も涙することがありますが、その方その方のストーリーに涙。相続って手続きだけではない。想いの実現であることを改めて実感できました。
先日、たまたま決済で伺った銀行に子供達のホスピスのパンフレットが置いてありました。可愛らしい夢の世界のようなパンフレットで、でも現実は本当に厳しい病気と闘う子供達が沢山いるというそのパンフを見て、そこでも涙ぐんでいたのですが、そのホスピスの資金も遺贈寄付によるものだそうです。それが、この本にも書かれていました。
それが無かったら、資金面での壁が立ちはだかって動かなかったその計画が、このおかげで動き出したのです。
亡くなった方の力が、死後にも生きていると感じます。そして病気で闘うご家族に、少しでもいい時間を与えることができるのではないかと思います。
これが見たくて、水族館に行ったみたい(笑)「地面からまっすぐ顔をだしているのをみに行きます」と母。分かるかな。チンアナゴ。水族館では地味な存在ですが、人気があります。